夜中

夜中の4時、真っ暗な部屋でテレビの電源ボタンの小さな明かりを見つめる。縦2ミリ横5ミリくらいの赤い光り。部屋には他に何の明かりもない。家の横の道を車が走り抜ける。アパート全体が揺れる。光も揺れる。
何も考えないで見つめ続ける。何も考えられない。少し疲れてるのかもしれない。だけど眠れないのは自分でよくわかっている。こういうときは無理やり寝ようとはしない。自分だけにできた特別な時間だと思って得した気になる。だけどいつも何もできない。何もできないから今日も眠る。